狛江の二世帯住宅 設計趣旨

敷地は狛江駅から徒歩で5分ほどの場所にあり、L字型にクランクした位置指定道路の奥に位置する。38坪ほどの大きさの敷地に建っていた親世帯の住宅を建て替えて、上階に4人家族の子世帯の住宅を加えて二世帯住宅を計画している。

前面道路側をセットバックさせて駐車スペースを設け、それに面して2つの玄関を設置し、重層長屋として計画している。北側からの斜線制限をかわして建物ボリュームを設定し、ゆったりとした住空間を確保できるようにした。左側の玄関からは親世帯の住居にアクセスする。間仕切りで分節されたワンルームに近い平面構成で、バリアフリーに配慮した計画となっている。

右側の玄関をからは階段室を経て上階の子世帯の住戸へとつながる。階段室からはリビングへアクセスし、2層吹き抜けのリビングに面して各諸室が計画されている。隣接する南側の敷地にある平屋建ての住宅は接道不良で建て替えられない公算が高いため、その上部空間を採光と通風に活用して、南側に面した部分を開放的に計画している。吹き抜けに面した階段を上ると、3階にはバルコニー状の廊下を挟んで子寝室が両側に設けられている。この二層吹き抜けの空間が家族の生活の中心となるような構成としている。